日陰の川柳
日陰の喜びも哀しみも、詠に込めて

※日陰の川柳常時受け付けています メールにてご応募下さい

No.1

嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
しげさんの家庭内でのヒエラルキーがあからさまになるような、洒落た句です。
察するに非常に危険に思えます。嫁が髪型変えても気づかないような夫君の場合、鉢バラがいつのまにかシャクヤクに変わっていても気づかないのではないか、そんな不安もあります。おっとこれは余所の家庭の心配でしたね。

No.2

嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
人任せ。これで花だけ楽しめたら、さぞかし殿様気分になるでしょう。
笑点で歌丸さんに「ここで最後に一句、”人任せ”」を入れて何か一句作ってください」と、ナレーションが入りそうな、良い句ですね。
またはキートン山田さんの「後半へつづく」の声も聞こえてきそうです。
この句を読むだけで、色々な事が連想されます。なかなかの上級者と見ました。
将来が楽しみです。◎
No.3
これは園芸店で買われた薔薇の気持ちになってみました 嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
「極めつけ」が出だしとは、なかなか良い切り出し方です。
読むほうにワクワク感をあたえるような感じです。
人はもっと綺麗なバラを求めて改良を重ね、現在に至りました。
しかしさらなる上を目指して妥協無くすすむ嫁に80点。
厳しくも綺麗にまとまりましたね。

No.4
泣く泣くカットした蕾を返せーって叫びたくなりますよね 嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
「新苗の、我慢の蕾 むくわれず、我泣き濡れて トゲとたわむる」・・・と言った状況でしょうか。
ダイエットのためにオヤツを抜いたのに減らない体重、、なんとかしろ!と言った意味合いも含んでいるような気がするのは読者の皆さんも共通なのではないでしょうか。
人生観が凝縮されていて、大変好感持てます。上手い。
No.5
今年は新苗2本とライラックがやられましたよ 嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
「まさか」をダブルで重ねているところにこの句の醍醐味があります。
同じ言葉を繰り返し強調するテクニックを盛り込み、読者の心を鷲掴みっ!にしています。
自宅のバラもすぐにチェックしたくなるような、共感持てる良い句です。



No.6
これは園芸店で買われた薔薇の気持ちになってみました
嫁娘 ただ見るだけの 文句言い


■評
「もっと綺麗なバラはないのか」などと家族に言われ続けていると、朝昇龍みたいにモンゴルへ行ってしまいそうです。
亀田兄弟みたいにメキシコへ行ってしまいそうです。

しげさん宅も、もう少し時給アップとか、福利厚生施設を充実させてあげてください。
よほどひどい環境なのでしょうか?少し心配になるような句です。

No.7
色んな人から薔薇に良いよと聞いた物を使っては すぐ飽きるんです(^^;) 嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
「しげしげと」は「奈良」や「見る」へと続く枕詞です。
「空で踊るは」は大変素晴らしい観察眼で、この句を一気に高級感あふれる句に昇華させているように思えます。
おしい、もう一息ですね。
No.8

嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
なぜかこの句からは、与謝野晶子の香りがします。
美しく流れるような句で、大変良いです。

自動販売機付近で”ためらひもなく”小金踏み、人が立ち去った後おもむろに拾う、そんな雰囲気もかもし出している、味わい深い句だと思います。



No.9
この2つは「オニポン」さんの得意分野ですね。 私のは「そのままやがな!」です

嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
明け方の新宿ゴールデン街が目に浮かぶような、オサレな句です。
確かに、そのままです・・・(^^;)
同じ意味合いで、もっとバラにふさわしい美しい言葉で綴ってみましょう。次回までの宿題です。
No.10
電池式の携帯蚊取りなんかよりよほど重宝します。
嫁娘 ただ見るだけの 文句言い
■評
犬の散歩で持っている人を見ました。
はじめ、暑さでどうにかなったのかと心配したほどです。
どうぞ自宅の敷地内のみでお使い下さい。
 
 
No.11
葉もない棒状の枝の先に薔薇の意地をを見せ付けるように咲いておりました。 いまさらながら生命力の強さを感じました。
種蒔けど 生えてくるのは        キノコだけ 

■評
生命力の強さと言うより、最後の力を振り絞って・・・ではないでしょうか。
草花を慈しむ、慈愛に満ちた母性あふれる句です。
「半枯れ」の枕詞に、ただならぬ緊張感を込め、最後までハラハラさせるような、洒落たテクニックには脱帽です。
No.12
半分以上枯れていますけど1本だけ緑の枝があるので やっぱり捨てられませんわね
ただでさえ       少ないツボミ           虫食うな!



■評
バラに代って胸に募る思いを表白した作者。
倒置法を使って来年きっと咲くから、と言う気持をより強調している、さりげなくも卓越したテクニックの作品です。
No.13
ごめんなさい。 本当に何もしてあげていませんから文句言えません
バラ集め        家計はすでに クールビズ

■評
「ご無体な」と言う出だしが、悪代官に年貢をせびられる水飲み百姓の「どうか娘だけは〜!!」に似た切ない願いを情緒的にかもし出しています。
バラはボランティアでは咲きませんと言った、某バラ園の店主を思い出します。


No.14
忙しくてほったらかしにしていた植物たちが 怨めしげに迫ってくる夢を見ました
庭掃除        家の中は             いつ掃除?

■評
「命の水」と言った表現に、だれもが一瞬息を飲んだ事でしょう。
この句全体に緊張感と、小気味良いリズムをもたらしています。目の付け所の違いでしょうか、この表現でグッと胸に来るものがあります。
日陰では鉢が乾かないので、つい花の咲かない時期は全く見向きもされないバラの様子が良く絵描かれています。
No.15
全部私が悪いのですお許しください
花終わり   役目を終えて      バラ枯れる

■評
むむぅ、と、思わず唸ってしまう、リアリティ120パーセントの句です。
ただひたすら謝るしか方法はないのでしょうか。


No.16
バラを生かしながら自分も生かされていると しみじみ実感しております。 感謝、感謝
つるバラよ   春に咲かずに      いつ咲くの?


■評
日々の感謝。これに尽きます。
人間も自然の一部、思い上がってはいけません。
ミミズだって、オケラだって、アメンボだって、みんなみんな、生きているんだ感謝なんだ。


No.17
自分自身への励ましの意味も込めて歌を詠みました
服飛んで   薔薇の茨に     落ちにけり

■評
思わず拳に力を入れながら読んでしまいました。
そう、枯れるなよ。
日陰栽培で弱ったバラを前に、だれもが皆同じ気持なのです。
日陰同盟の結束の強さを感じる、良い句です
No.18
夏の日の遠い思い出   バラ蜂に   梅干乾したる       夏の日よ

■評
大変美しくすっきりとまとまった句です。
バラ姫ほど力強く、ふてぶてしく、根性ある者はいないのでは?
虫に食われても、病気にやられても復活する、そんな薔薇姫は私の憧れでもあります♪

No.19
散った薔薇の花弁を水に浮かべて香りを楽しんでいます
ゾウムシよ   お前はすでに        死んでいる

■評
詩的な美しい世界を見事に詠い上げています。
マリーアントワネットがバラ風呂に入っているのを思い出させる(実際に見たのか??)ような、お洒落でセレブな句ですね。
No.20

ゾウムシよ   お前はすでに        死んでいる

■評
暇なときに日陰川柳を考えています。
この前、ナイスな(しげさん風に)句を思いついたのですが、やっぱり忘れました(涙)
皆さんも同士でしょう??


No.21
台風じゃないのに・・・・ ウチのバラ達は普段から市中だらけです    アイビーゼラニウムの茎も折れたりします 
ポリ袋  クルクル回る     乱気流
■評
くらままさんの鋭い観察眼が一気に開花しましたね。
「食べ放題」のフレーズが小気味良い響きです。
どれほど多くのアブラムシがいるのか、目に浮かびますね。
明日はわが身です。


No.22
気がつくと、ウォータースペースが増えていて   慌てて土を足すのです
乱気流   土がだんだん      減ってくる
■評
ひまわりみたいに、太陽の方を向いて咲く現金なバラ達です。
バラだけでなく、シャコバサボテンやシクラメン、はてはパンジーまで、育て主を裏切って咲きます。
日照を求めて太陽に合わせて家ごと回るような設計などいかがでしょうか?
新案特許取ったら教えて下さい。

No.23
狭い館に置かれたレディやマダムは お世話係りの私の腕を傷だらけにします
花が散る   葉ッパもギザギザ     乱気流


■評
見た目美しい貴婦人の別の顔を垣間見たような気がします。

お世話係りと言い、電気メーターの検針と言い、誰彼見境無く噛みつく鋭いトゲ。
いったい誰から身を守るために新化させたトゲだと言うのでしょうか。
No.24 No.25

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン

変な所から、シュートが出る、猛暑 に蕾をつける・・etc. ・・・
うちの庭   ナメクジたちの     レストラン
■評
ユーモラスに表現した、七五六の破調であるが作者の工夫があり、いっそうの効果をあげています。
アイボリーさん宅では、相当うどん粉病が蔓延している感じが良く出ています。
日陰川柳の主旨を理解している、とても素晴らしい句だと思います。
黄色いテントウムシはうどん粉を食べるとの情報あり。
皆さんで幸せの黄色いテントウムシを捕まえる旅に出てみませんか。
■評
日が当たらないので、体内時計が狂ったものと思われます。
赤いバラなのに白い花が咲いた??と思ったら、隣の隣の鉢だったりしますね。

微笑ましい日常をユーモラスたっぷりに描いたアイボリーさんの素敵な句です。
 
No.26
バラを生かしながら自分も生かされていると しみじみ実感しております。 感謝、感謝
つるバラよ   春に咲かずに      いつ咲くの?


■評
普段見過ごしてしまう小さな世界、「バラの園」と言う美しい表現もあいまって、詩的な世界を作り上げています。

でも、お察しするに「多勢に無勢」といった現状ではありませんか?
沢山テントウムシをスカウトしましょう。
No.27
自分自身への励ましの意味も込めて歌を詠みました
服飛んで   薔薇の茨に     落ちにけり

■評
「メジャー級」と言うのが、いかにすごい勢いで増殖しているか、絶妙に伝えているところに、作者の意図する世界を余すところなく伝えています。
ねおさんの観察力とユーモラスな工夫には座布団一枚です。
No.28
夏の日の遠い思い出   バラ蜂に   梅干乾したる       夏の日よ

■評
これ以上日陰の悲しみを歌った句はないかと思われるほど切ない一句です。
日陰の川柳も今年で4回目ですが、一番切なさが胸にこみ上げ、涙がはらはらと落ちました。
黒点ではらはらと葉が落ちるかのように・・・・


あぁ、わたくしって詩人だわ。(うっとり)
No.29
散った薔薇の花弁を水に浮かべて香りを楽しんでいます
ゾウムシよ   お前はすでに        死んでいる

■評
「ネット酔い」が絶妙。
皆さんの会話でさえ、外人が話しているような拒絶反応が起きてしまっていませんか?
そんなときの強い味方が日陰同盟です。日陰に強い品種を覚えておけば、もう大丈夫。
No.30
『個性的』って、便利な言葉ですよね。 昔、友人に『個性的な部屋ね』と言われたことがあります。 それは汚いという意味だったみたい。  花ないもんね〜 フンダ!!! 『個性的』って、便利な言葉ですよね。 昔、友人に『個性的な部屋ね』と言われたことがあります。 それは汚いという意味だったみたい。   
(`ヘ´)  !!!
マネをして  私も新芽        食べてみた

■評
「オタク」も、「一部の熱心な人達」と言い替えるだけで、会話に角が立ちません。
ご友人は考えに考えた末、個性的と表現されたのでしょう。
その努力は評価してさしあげるべきでしょう。

個性的な日陰庭は、この同盟の目指すところです。
恥じる事は全くありません。
どうぞ自信を持って個性的を追求されたし。


No.31

ポリ袋  クルクル回る     乱気流
■評
ナメクジと言う意表の出だしにもかかわらず、そこには不快な感覚は毛頭ないのです。それは「草を食え」という思いやりある言葉の効果でもあるのでしょう。
普通だったらワリバシでつまんで棄てられるナメクジ君でさえ、暖かく見守っている、まりさんの優しさ溢れる句ですね。

No.32

乱気流   土がだんだん      減ってくる
■評
真夏の水遣りが朝晩と言う表記が本にあり、信じられない面持ちで読んだ事があります。
これから地球が温暖化するので、日陰をうらやむ人が増えてくるでしょう。
乾かないのでつい取り込まないと、また夕立などで濡れて、取り込めなくなります。
身につまされる思いを情緒たっぷりに読上げた名句ですね。

No.33

花が散る   葉ッパもギザギザ     乱気流
■評
命のきらめきをさわやかに詠んだ、素敵な句です。
人生も一緒、水切れくらいでくたばってはいけません。
何よりしぶとく生き残った者が勝ち、と言った、力強さ、たくましさがにじみ出ています。
実にいいですね。

No.34 No.35

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン
■評
ずいぶんしっかりした枝と感心して見ていたら、枝のフリをしたフトオビの幼虫でした。
速攻隣の家の庭に投げこんでやりました。


■評
何も説明いらないと思います。

特にそこの赤いバラぁ!!
ガッカリだよぉ!!
(やっくん風に)
No.25
 
No.36

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン
■評
手旗信号の「♪赤上げて」みたいですが、事実です。
最初の大苗を10号鉢で育てたのに、いつの間にか5号鉢の瀕死の状態です。
何故??



No.37

乱気流   土がだんだん      減ってくる
■評
さだまさしの「防人の歌」風に

教えて〜ください〜
四季咲きのバラはいつ咲くのか。
本当に咲きますか?
蕾つきますか?
枝はどうですか?
秋は咲きますか?
♪教えて〜〜
    ください〜

No.38

花が散る   葉ッパもギザギザ     乱気流
■評
少しでも日が当たるように二階のベランダに置いたバラ、朝になったらありませんでした。
綱無しのバンジージャンプができるほど勇気があるなら、日陰でも頑張れるはず!

下に置いてあったバラのシュートに引っかかって、何とか助かりました。
下のバラはやっと出たシュートが根元から・・・
人生の無情を呪います。


No.39 No.40

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン

うちの庭   ナメクジたちの     レストラン
■評
大事にしたいバラほど挿し木で付かないのは何故でしょう。
どうでも良いバラは、切ったカスを適当に挿すだけで根付くのに。


■評
夏のある日、葉が全部黄色になってました。
紅葉する品種ではないので、きっと水枯れでしょう。
でも、見事に綺麗な黄色だったのですよ。
No.25
 
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